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寒中見舞い
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明けましておめでとうございます。・・・と言うものの今日は七草の日で、それももう終わろうとしているわけでございますが。イラストサイトにもかかわらず4年連続で年賀イラストを描いてないや。7日を過ぎたら年賀状ではなく寒中見舞いですよねー、と思いつつ今度の連休が終わるまでに何か描いて、ここにアップします。ネタが古くて申し訳ない。
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私にとって今年は例年になくアニメをよく観ました。本音を言うと創作意欲の糧が欲しくて観てたわけですが、HPの更新頻度を見ての通り、ほとんど結びついてはいないという・・・。まぁ、それはさておき今年観たアニメの感想をば。

【図書館戦争】A-
発行部数がかなりあるライトノベルをアニメ化した作品。ネット上では「スイーツ向けアニメ」と酷評する向きが強かったのですが、自分にとっては面白いアニメでした。

舞台設定は確かに変で、「メディア良化法」のような思想や表現を統制する動きは現実社会においても発生しうるものではあるのですが、それが図書館を舞台に(ゴム弾を使用してるとはいえ)銃撃戦が発生するに到る設定は無茶が過ぎる気も。現実の日本の現代社会をベースにしているだけに第1話を観ながら、「図書館や本屋に並んだものを差し押さえるよりも、出版前の段階で規制した方が確実ではないか」・「本という形態を尊重する必然性は余り感じられず、思想や表現の自由を守るという信条はともかく、本一冊が人の命を懸けるに値するとは思えない」などなど、心の中でツッコミをいれずにはいられませんでした。

その辺りで拒絶を感じた視聴者も多かったようですが、それを受け入れてしまうと良いところ、即ち作り手の空想力といったものが見えてきます。

例えば、第5話「両親攪乱作戦」で主人公である笠原郁の両親が登場します。その外見の特徴として、父親のほうが母親よりも若干背が低くく設定されています。笠原郁は図書防衛隊に就職するにあたって両親の同意を得られず、彼らに対して嘘をついており軋轢がある事が語られます。物語の序盤において、笠原郁は父親と同じく男性としては背が低い堂上教官に反発しつつも認められたいという態度をとります。これは無意識のうちに堂上教官と父親を重ね合わせており、「認められたい」という心を重ね合わせているのです。そう考えると笠原郁の行動も涙も自然な説得力を持ちます。また、これは一般論に過ぎないのですが、女性は伴侶に父親に似た傾向のある人を選びがちであるといいます。手塚慧に「図書防衛隊を目指すきっかけとなった王子様」=堂上教官と知らされた後で距離が縮まっていくのにも、あながち無関係では無いでしょう。

また、物語の終盤で笠原郁は堂上教官に対して、「私、王子さまから卒業します!」と宣言します。原作は読んだ事が無いので知りませんが、アニメの「図書館戦争」は1クールという少ない話数の為かあくまで笠原郁を中心に描かれています。この会話は二人の関係が一歩前に進んだ事をあらわすものですが、この時の堂上教官の表情によって、彼もまた笠原郁の事を憎からず想っており、恥ずかしい表現をするならば女性の心が解らず恋に怯える1人の男性である事を読み取る事ができるのです。

このように、アニメにありがちな会話のやりとりのみでストーリーを語るのではなく、「絵に意味を持たせる」というクオリティにおいては映画「攻殻機動隊/GHOST IN THE SHELL」と同じくらい良かったと思います。終盤におけるカモミールの扱い方も素晴らしく、初めてOPを観た時に感じた「どうして花畑で空を飛んでるのだろう」という疑問も感嘆に結びつくような出来でした。堂上教官が失認&遂行機能障害になるあたりは物語の構成上、最後に堂上教官が酷い目にあう山場がくるんだろうなと予想出来た上に御都合主義っぽく感じたりもしましたが、大団円への布石としてはこの上ないものでした。

「メディア良化法」をはじめとして図書館隊や良化特務機関などミリタリー色の強い変な舞台設定を受け入れられるか否かと、観る側の読解力で人を選ぶ作品ではありますが、もっと評価されてもいいアニメだと思います。


【二十面相の娘】C
番組が始まった5月ごろは期待も大きく雑記に取り上げたりもしたのですが、結局のところ第6話において二十面相が仲間を見殺しにするに到った理由というのが釈然としないまま最後まで気持ちをひっぱって、後の展開を素直に楽しめませんでした。チコを助ける時には神出鬼没っぷりと不死身っぷりを見せつけるくせにねー・・・。最終回でチコが墓前で死んだ仲間に語りかける場面がありましたが、感動を呼ぶというよりも複雑な視聴者心理がさらに複雑に。

物語を通して作り手がやろうとしている事は解らなくはなかったのですが全体的に抑揚が乏しく、押さえるべき部分がすっぽ抜けたり指先まで力が入ってなかったりで、素材としては非常に面白そうではあるものの色々と勿体無いアニメでした。

例えば、トラの腕・白髪鬼の身体・教授の身体といったギミックにしても派手めに描写するとか、声優さんの演技をオーバーに求めて敵役のキャラクターを強く印象付けるなどしてくれれば良かったのですが、全体的に地味で物語を淡々と進行させることにばかり腐心していたかのように見受けられました。他にも、第6話以降におけるチコよりも死んだ仲間との付き合いが長かったはずのケンの二十面相やチコに対する心理描写も、一つの山場足りえたのに話が膨らむことなくアッサリと処理されちゃったし。

一方で少女探偵団において、特異な経験をし特異な技能を得たチコに対して小糸さんとトメさんは徹底して普通の人として描かれていたり、バランス感覚が光る部分もありました。最終回における、今後の展開を予感させる小林少年との出会いも良い感じでしたがー・・・総合してみるとイマイチなアニメと評価せざるを得ない気が。


【BLASSREITER】C+
ラスト1、2話くらいまでは本当に面白いアニメでございました。暗く救いが無いストーリーも先の展開を期待させてくれるものであったのですが・・・。確かに「俺たちのなかで1人でも生き残ったら俺たちの勝ちだ!」など、ラストを示唆する台詞も途中にあったりもしたのですがー・・・。そのままヒネリも、大した盛り上がりもなく終わってしまうとは思いませんでした。

自分にとって最低の部類に入る「THE ビッグ・オー」の2期の終盤の展開への落胆ほどではありませんでしたし、そのものが斜め上というわけでもありませんでしたが、予定調和的な地味さで限りなく落第点に近い及第点。今まで面白い面白いと観ていた自分って一体・・・と「THE ビッグ・オー」の時に抱いた感情を思い出さずにいられなかったので引き合いに出してみました。


【RD 潜脳調査室】B+
突き抜けた面白さは無いものの、全話を通して一定の面白さを保ち続けたアニメでございました。(「あなたにリアルドライブ!」は正直なところ必要無いと思ったけども。)

最終回を観ると波留さんと久島の関係は友情を通り越してプラトニックなホモ・セクシャルっぽい感じがするし、それより前の話のミナモのお婆さんなどの態度から若い頃に彼らの身近にいた女性は察してる気がしないでもないし、ラストのあれはミナモにとって幸せなのだろうかと思わずにいられなかったけども、良い作品でございました。


【仮面のメイドガイ】D
以前に漫画レビュー系のサイトで原作が褒められていたのを記憶していたので観ていましたが、作画はキレイで動きも良いものの、肝心の話がイマイチ面白くありませんでした。漫画やアニメというと、独特の「お約束」や「ありがちな展開」というものがあると思うのですが、ほとんどがその範疇で観ていて新鮮味が全く無いと言いますか・・・。オタクと呼ばれる人達に同じ設定で話をつくれと御題を出したら高確率で似た話をつくりそうな、そんな印象のアニメでございました。

小学生の頃に観ていたら手放しで賞賛していたような気はします。


【墓場鬼太郎】A
私は小学生の頃に「ゲゲゲの鬼太郎」が流行っていた世代で、当時は講談社から発売されていた復刻版の単行本をはじめとして、古本屋を駆け回って色んな出版社の「ゲゲゲの鬼太郎」を集めていました。(中学生の頃に全部古本屋送りにしてしまったけど。)思い出補正も多分にあるでしょうが、面白うございました。

OPの主題歌である「モノノケダンス」もアニメーションもあわせて最高でございました。


【スカルマン】B+
2007年の作品らしいのですが、今年観たので感想をば。「スカルマンの正体は誰なのか?」・「その目的は?」・「神楽辰男とは?」・「偽のスカルマンの存在」・「スカルマンの中身の交代劇」など、ストーリー展開そのものにエンターテイメントを感じる事が出来た、数少ない作品のひとつでございました。「平成版サイボーグ009」と関連を臭わせる登場人物も心憎く、救いようが無い結末も最高でございました。具体的な死の描写があるのは探偵の爺さんのみなれど、他の生き残った彼らが、生還を待ちわびているはずの外見をしたモノによってもたらされるであろう末路を考えると、もう!

ただ欲を言うならば終盤の数話はスタッフが息切れした感があって描写的に物足りない部分もありましたが(サイボーグ部隊とスカルマン一党との戦いや、テントの中の御子神隼人と間宮霧子の島村ジョーに似た子供が生まれる切っ掛けとなった行為の示唆とか)、もっと評価されてもいいアニメだと思います。


【BACCANO!】B
これも2007年のアニメらしいですね。感想は2008年4月7日の雑記を参照のこと。本編は面白かったものの、後から観た番外編の14・15・16話が凄くつまらなかったのがなんとも・・・。

番外編が面白くなかった理由として、本編にはあった「雑多な登場人物が、どういう立ち位置で、どう絡み合っていくのか?」という、視聴者の興味を惹く要素が失われていた事が挙げられるでしょう。次に敵役がラッドの弟分で小物感がぬぐえなかったのも挙げられます。もっとも、弟分が兄貴分の存在を食ってしまうわけにもいかないでしょうし、酷な言い方をするならば製作者側もそれを踏まえた上で声優さんを起用していたように見受けられました。

仮に2期が作られたとして、時間や場所がちょこちょこ切り替わる手法を踏襲したとしても、登場人物達の立ち位置を再び不明瞭にする横槍的な要素や、あるいは殆んどを入れ替えるなどしないと、1~13話のような魅力は得られないのではないのか、と番外編を観ていて思った次第でございます。


【クレイモア】B+
これも2007年のアニメらしいですね。感想は2008年3月15日の雑記を参照のこと。
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ザヒ・ハワース
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「古代エジプト三大ミステリー天才考古学者ザヒ・ハワースの新発見 第3弾」を観ましたよ。18:00~22:48までの約5時間。長すぎだと思いつつも芸能人の無駄なトークやあからさまな引き延ばしも少なく、及第点の番組でございました。途中で映画(「252-生存者あり-」)の宣伝で俳優が登場した時には「褒められるのもここまでか!?」と危惧しましたが、調査用の機械をザヒ博士にアピールする場面で機械を操作しただけで早めに退場なさいましたし。前回・前々回の番組で取り上げた発見の続報あたりも割と淡々と進行して良い感じでした。

先月放送されていた「緊急中継!古代ローマ大発掘SP 謎の地下遺跡を世界初公開!」も、これくらいマトモなら最後まで観たのだけど。
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「グインサーガ」(栗本薫・著)がアニメ化されて2009年春より放送されるそうですね。

私は14.5歳の時に田中芳樹にはまっていたのですが、発売されていた彼の著作を一通り読み終えた後に手を出したのが栗本薫でした。切っ掛けは古本屋で外伝込みで40冊くらいのセットで売られていた「グインサーガ」を買った事。そこは行き付けの店で、何年もの昔からパックにされた塊が鎮座し続けていたのが気になってしょうがなかったのが理由でした。えらく年季が入った本たちで、一巻目の定価が280円だったかな?とにかくすごく安い値段で驚いた記憶があります。巻を重ねるごとに定価が上がっていて、ハヤカワ文庫の値上がりの歴史が分かるという代物でした。

結局のところ、私にとって栗本薫は田中芳樹ほどの熱を与えてはくれませんでした。「グインサーガ」は序盤は正統派ファンタジーで面白かったのですが、次第に作者が耽美色に走り始めると言うか、展開や文体が回りくどくなると言うか、登場人物の独白が2~3頁も続くのが当たり前になってきたあたりで心が折れました。角川スニーカー文庫や富士見ファンタジア文庫といったラノベにありがちな行を詰めたら本の厚さが半分で済むようなものではなく、頁に字がきっちり詰まるレベルでそれを繰り返された日には勘弁してくださいとしか言いようがなく・・・。セットでまとめて買ったあと一年くらいの間は古本屋で先の巻を見かける度に買っていたのですが、最新刊に追いつくことなく自分にとっての「グインサーガ」は終わってしまいました。

ゲームなどで時折、グインの影響を受けたと思しきキャラクターを見かけたりするので世の中に与えた影響は間違いなくあったのでしょうが、一方で私と同じく読むことを挫折した人間が多そうな作品でもあります。(ちなみに現在も刊行は続いていて122巻目だそうです。)

私は最近、田中芳樹原作のアニメ「タイタニア」を毎週観ているのですが、こちらは人名や地名を聞くと先の展開を思い出すのに対し、「グインサーガ」はアニメ化されたものを観ても、なんとなくですが思い出さないような気がします。「グインサーガ」以外の著書も高校の図書館に置いてあった分は一通り読んだのですが、ほとんど記憶に残っていません。(いくつかは面白い本もあったように思うのですが。)「グインサーガ」における、読むのを止めるに至るまで続いた「惰性で付き合い続けた」印象が強すぎるからかなぁ。


そういえば、夢枕獏の「黒塚」、京極夏彦の「魍魎の匣」も現在アニメ化され放送されています。少し前までは田中芳樹の「薬師寺涼子の怪奇事件簿」もアニメ化されて放送されていました。アニメの年間制作数が増えジャンルや客層が細分化していった結果、それらの小説家たちが一世を風靡した頃に中学生~高校生だった層をターゲットに制作されるようになったのかな、と思ったりもしましたが、調べてみるとメディアミックス路線で漫画化されたりもしてるようなので、それらも含めて出来うるだけ幅広い年齢層をターゲットに、という戦略なのかもしれませんね。
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ネズミ駆除製品
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「ザ!鉄腕!ダッシュ!!」を観ていたらネズミ駆除の製品のCMが流れていました。そんな製品があったなんて、田舎のスーパーでムカデキンチョールなるものが販売されているのを初めて見た時と同じ位の驚きです。ホイホイはともかく、アースレッドタイプのは効くのでしょうか。

それはさておき、一般的な家庭にはネズミなんて居ないと思うのです。でもゴールデンタイムにCMを流すくらいだから、それなりの需要を見越してのことなんでしょうね。CS局に比べて地上波放送局をほとんど観ないので気がつかなかっただけかもしれませんが、以前は流れて無かったような気がします。仮に全国的にネズミの数が増えているとしたら嫌だな。
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ミステリーチャンネルで「時空刑事1973 LIFE ON MARS」の先行放送(第1・2話)を観ました。

おおまかな粗筋はというと、2006年に生きる37歳の警部サム・タイラーが車にはねられた事により1973年にタイムスリップ。何故か衣服も当時のものに変わっていた上に、刑事としての身分もそのまま(警部補に変わっていましたが)で、車や住居もある奇妙な状況。置かれた状況に困惑と苦悩を感じつつも、彼は1973年当時の刑事たちとの捜査方法や人権に対する認識のギャップに立ち向かいながら事件を解決していくという話。一応、先述でタイムスリップという言葉を使いましたが、本当に時間を越えたのかは明確になっておらず、全てが病院の集中治療室で見ている夢である可能性も示唆されています。(SFにありがちな設定だと、事故の影響でサムの魂だけ時間を遡って、1973年に存在した同姓同名の刑事の肉体に憑依しちゃった、というオチではなかろうかと推測してみたり。)今後の展開が楽しみです。

それはさておき、タイトルがいかにもB級なのは狙ってワザとつけたのか気になるところ。
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熊本県立美術館で開催されている「シャガール展~色彩の詩人~」に行ってきました。午前10時過ぎに館内に入ったにも関わらず、今月一杯の公開という事と夏休み期間である事から混雑しておりました。

印象はというと、なかなか良い感じでした。ただ、熊本県立美術館が古い建物である上に照明が若干暗めだったので、展のカタログを見たほうが色の重なりなど細かい部分が判り易い面もありました。

シャガール展といえば1991年に開催された時にも足を運んだのですが、この時は色彩や画風に感心して2時間以上魅入っていた記憶があります。私は絵を見るときに「好き・嫌い」「タッチ等の技法」以外に、「この絵を描いた時に、描き手はどんな事を感じていたのか」想いを巡らせるのが好きだったりします。仮に別の時間に同じモチーフを描いたとしても、その時その時の描き手の心境が色彩や構図に表れて同じようには仕上がりません。

今回の滞在時間は1時間弱でした。照明が暗めで色彩を感じにくかったせいか、あるいは銅版画が多かったせいか、想像力のアンテナが働きませんでした。入場者の歩みが遅かったという事は良い展であったと思うのですが、何故でしょうね。子供の頃と現在の心境の違いのせい?

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<街の上で>1914-18年 トレチャコフ美術 (c)ADAGP,Paris & SPDA,Tokyo 2008