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AMAKOMA-YA
熊本の妖怪
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うそ越【うそごえ】:天草郡一町田村益田(現・天草市)にうそ越と言うのがある。昔から物騒なところで、ある時二人の旅人が夜おそくここを通りかかって、「昔はここに血のついた人間の手が落ちて来おったそうだ」と言って、お互いにぞっとして顔見せた瞬間に「今も――」と声がして血の滴る手が坂を転び落ちてきた。二人は吃驚して思わず早足になり、少し行ってから、また「ここには生首が落ちて来おったそうだ」というとすぐにまた上の方から「今ああ……も」と声がして恐ろしい生首が眼の前にころころと転げ落ちてきた。二人はもうたまらず一所懸命に駆けだした。(浜田隆一『天草島民俗誌』)


うそ越・・・。
・・・・・・。
・・・。

いつぞやの「馬鹿様の石碑」といい、からかわれてるような気がして不安になってくる名称ですよね。現在の天草に存在するのかわかりませんが、宮崎県延岡市北方町と鹿児島県川内市中村町に「うそ越」という地名があるようです。九州にはよくある名前だったのかも。

上天草市(大矢野)の登立八幡宮に「うそかえ祭り」というものがあります。
「うそ鳥」にちなんだ祭りで、うそ鳥の「うそ」は口笛を意味する古語なんだそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E...

鳥の名前に、峠を指す「越」をつけて「うそ越」なんだろうと思います。タブン。