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親のアホさ加減に苦しむ話_その1

「毒親」という言葉がありまして。最近になってネットに登場した言葉なんですが、学生時代にこの言葉があったらきっと自分の人生は変わっていただろうなぁ。こういう事は人目につくところに書くべきではないのは承知していますが、どこかで吐露しなければ自分の気持ちが成り立たないので読まないで結構です。


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私めの現在の父親とは私が高校入学の時に親子ととなりました。私は母親の連れ子なので血のつながりは無し。その彼がある時、「100万部の本を刷れば教育施設(少年自然の家なんかの)の所長にしてもらえると言われた。だから自費出版する。その費用を捻出するために、お前は隣家の母親と二人暮らししている5つ年上の独身者と結婚しろ。隣の家の土地建物を売って費用を捻出する。」というキチガイ発言をいたしまして。そのキチガイ計画を立案したのは私の母。

私は拒否しました。なんでそんなものの為に私の人生を捧げなくてはならんのだと。第一、そんな身勝手な計画に隣家の人間が納得するわけねーだろ、と。仮にアンタら夫婦が相手親子を騙して納得させていたとしても、この私が断固として断る。子供は親の人生の道具では無い!

そもそも「100万部の本を刷れば教育施設(少年自然の家なんかの)の所長にしてもらえる」なんて話が現実として本当にあると思っているのかと。その発言をした人間は、ずっとアンタが名誉職に就きたがっているのを知った上で、「なんの実績も持たないアンタが一発逆転で名誉職に就くには、著書100万部の実績が必要」と嫌味を言ったんじゃないのかよ!何故それを理解できないのかと。そうでもなければ、その「してやる」発言をした人間と自費出版の業者が結託していてアンタをカモにしているかのどっちかだろうが!そもそも、普通の人間は100万冊の売れ残った本が入ったダンボールで家中が埋めつくされる姿を想像して、最初からそんなアホは話には乗らないんだよ!どこまで馬鹿なんだよ、お前は!」


その言葉を受けた父親いわく「そんなことは無い!○○(父親の知り合いの議員だか公務員のお偉いさん)さんが約束してくれた!」だそうで・・・。

「100万部って、世の中にどれくらいミリオンセラー作家になれる人間がいると思ってんだ!誰がお前の本なんか欲しがるんだよ!まともに文章も書いたことないだろうが!刷ったら勝手に本屋が置いてくれて自動的に全て売れ切れるとでも思ってるのか!」とも言ったところ、父親からかえってきた言葉は「その通りだ!」しかも真顔。


ちなみに私の父親は某キャンプ場に勤務していますが、、私が高校生の頃からずっと嘱託職員のまま。平行して某青少年育成団体に長年所属し、隊長といった指導員や団員長などしてはきましたが、組織としては世界規模であるものの、熊本県ひとつとっても30ある団のひとつに貢献してきたにすぎず、公共の教育施設の長になるには実績と経歴が弱過ぎるのが実情。そんな人間が60代になって焦って地位を所望しても現実的に考えてかえってくるのは嫌味の台詞ですわな。


私は続けざまに言いました。「アンタら夫婦のご大層な計画が、どれほど人の道に外れているのかわからんのか!そんなキチガイ計画を立てられるお前たちは他人を自分たちの願望実現の道具として見ていない。それが教育者とやらの立てる計画か!?もし私の言ってる言葉の意味が理解できないのなら、お前に教育者たる資格は無い!」

それに対して父親が声を上ずらせて返した言葉が「資格ならある!今まで研修をいくつも受けてきた!」

・・・もうね。アホかとバカかと。私が「お前が言ってる資格はライセンスだろう!単なる紙切れの話だろう!私が言った資格とはそういう意味の資格じゃねぇぇえええええ!」と言うと「じゃあ何だ!?」というお返事。会話が成立しない。ついでに言うとその資格とやらも、面倒がった挙句に、人からさんざんせっつかれてようやく取ったものだろうがよ。しかも講習にでれば取れる類のもので、全国的に同じ資格保持者が何人いるかわからない、無いよりマシ程度の。


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実を言うとですね、父親が40代の頃には彼の周囲の人々が声をかけてくれていたんですよ。新聞の日曜版や企業や団体の会報誌にちょっとした単発コラムを書かないかと電話をくれたりして。それなのに私の父親はそれらの人々が何故そうしてくれるのか全く理解できずに断り続けていたのです。話に乗っていれば、そのひとつひとつが彼にとっての教育者としての「目に見える実績」になっていたのにな!所属していた青少年育成団体にしても、県のコミッショナーにならないかという破格の話まで振ってもらっていたのに、人間関係が嫌だからとそれも拒否。もちろんコミッショナーになってから本番で、既に名誉職にいるような人たちと人脈を形成し、例えばキャンポリーやジャンボリーを地元に誘致するとか、そういった事を積み上げてこそ「目に見える実績」と地盤になるのですが、彼はスタート位置にすら立たなかった。特に父の知人のF田さんは、なんとかしてコミッショナーを引き受けさせようと、それこそ何度も何度も説得しに来てくれたのに。周囲の人々が手を差し伸べていたときに、何故そうしてくれるのか理解せずに拒否し続け、何一つ目に見える実績も無いまま過ごしてきたのに、今頃になって何を言っているのか。

私が何故それらを知っているかと言うと、夕飯の食卓で彼自身が「こんな話があったけど面倒なので断った。」と、ヘラヘラ笑いながら家族に報告までなさっていたから。当時、未成年の私は何度も「アンタそれでいいのか?」と忠告したのに、重ねても重ねても彼は言葉の意味をご理解にならなかったという。そんな彼が60代になった今、声をかけてくれた方々は定年退職しているか鬼籍に入っているのに、お前は今頃になって何をトチ狂ってるのかと。

己のアホさ加減を理解できて自殺でもされたら気が悪いと思いつつも、父親の発言があまりにも酷いので上記のことをぶちまけてみたところ、「オレはそんな話は知らん!そうか、お前が勝手に断っていたんだな!」とか言い出しまして。あのですね、どこの世界に父親に原稿を依頼するのに未成年の子供を間に通す人間がいるのかと。そもそも声をかけていたのはアンタの知人たちだし、私に連絡してくるわけないだろうが!何故お前は常識的に物事を考えられないのか。話は確実にアンタに直接きていたし、アンタの記憶に無いのは、彼らがやってくれた厚意がアンタの人生にとってどれほど意味があることだったのか、思考すらせず、気にも留めずに生きてきたからだろうが!父親がコミッショナーを自ら棒に振った直後、県連の事務局に勤める女性が他職種に転職することを勧めにきましたが、その意味も想像力が働かないまま現在に至るんだろうな。当時、「このままでは一生走り続けないといけませんよ。」という女性の言葉に対して、ドヤ顔で「ええ、一生を野外教育に捧げる所存です。」と返した人間だしな。横で聞いていた私が「違うから。このままでは80歳になっても90歳になっても死ぬまで働き続けないといけませんよ、という意味だから。」と苦言を呈したのに対して「なんで?」と返した人間だしな。

父親が原稿依頼を断った時には、説得にあたった私と父親の友人(父親の恩師の息子でもある鍬Nさん)の前で「職場にパソコン(ワープロ)がないから原稿はできない。」とのたまい、「原稿なんて紙と鉛筆があればできるだろう?清書するのは家にかえってからやればいい。宿泊勤務があるキャンプ場勤めとはいえ四六時中、敷地内を見回るわけでもなし、管理棟は普通の建物なのに原稿を書くことすらできないのか?」という父の友人に対して「うん、そう。」と返答してゲンナリさせてたくせに何を言うのか。手を差し伸べていた人間全てに対してずっとこんな感じで、「説得するだけ無駄」と結論付けさせる行動を積み重ねていたのはどこの誰だよ、と。今は職場にパソコンがあるらしいけど、手を差し伸べていた人間は全て手を引いた後だというね・・・。

さらにぶちまけるなら、彼が40代終盤だかの頃には、ある少年自然の家が法人化するかもしれないとやらで、彼の知人の議員の後押しもあって役人のお偉いさんと面接までセッティングしてもらってた事すら一度あったんですよね。でも結果は立ち消え。その理由について私の両親は市の職員の某さんが足並みを揃えなかったせいと憤慨して根に持っていましたが、今まで私が経験している会話の成り立たなさからいって、父が面接官の問いかけに対し明後日の方向にかえして失敗した可能性が高いと思うのです。恵まれすぎてるくらいのコネとお膳立てがあったのに、馬鹿だとどうにもならん。


そして上記のやりとりを踏まえて父親からかえってきたお言葉が「そうか、嫉妬か!お前は嫉妬しているんだな!」

・・・何をどう思考を巡らせればそういう考えに辿り着くのでしょうね。私が誰に対してどんな嫉妬を抱かねばならんのか。私と父親のどちらが嫉妬を抱いてるのかといえば、お前の方だろうがよ。父親の兄は(もう二人とも定年退職したけど、そこそこ出世した)銀行員や刑事。それに対する自分はずっと嘱託職員。その焦りとコンプレックスこそが「100万部~」とやらを発端とするキチガイ行動の源だろうがよ、と。


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そして私の両親は「お前のせいで資金のめどが立たなくなった。」「お前のせいで夢が潰えた。」とのたまい、牛の一口オーナーの広告を持ってきて「資金を作るために、これに投資する」とか言い出しまして。知人たちに声をかけて巻き込むキチガイっぷり。私は「頼むからやめてくれ。その牛の一口オーナー制度がどんなものがちゃんと調べてから行動してくれ!あんた端くれでも教育者のつもりなんだろう?かろうじて積み上げたものまで失いかねないんだぞ!」と嘆願したところ、両親からかえってきた言葉は「政治家の某先生が言ってるからここは大丈夫!」

・・・もうね、脳みそを働かせずに生きるにしても程があるというものですよ。自分のアタマで判断せず、地位や知名度がある人が言ったから大丈夫。安愚楽牧場・和牛預託商法のやばさが知れ渡りつつあった頃にワンテンポ、ツーテンポ遅れてそれですよ。バカかとアホかと。その「地位や知名度がある人の発言」についても、自分が思い込みたい結果だけ夢想して行動するのでタチが悪いことこの上ない。結果として牛の一口オーナーについてはすがりついて阻止しましたが、「配当金をもらい損ねた」と嫌味をいわれる有様でして。


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こんなものは私の親のキチガイ行動の一端に過ぎず、うちは親の代の世間知らずの激しさとバカさ加減でどれほどのものを失ってきたかわかりません。実際に父親はずっと嘱託職員だし、資産を食い潰す生活を続けてきたわけでございます。そんな環境において、学生の頃の私に対して親戚や祖母(父の母)は「教育には投資が必要」ということ支援してくれましたが、それらは母親にかすめとられて私の手元には一円もこず。父親の収入を考えると仕方ないといえなくも無いのですが、親戚にはしてみれば「支援してやったのにアイツは何をやっているんだ」という話になりますわな。親戚間における私の立場はボロボロ。また、母親は己の体裁が傷つかないように、私が志望すらしたことのない大学の受験に失敗して挫折したという作り話を流布する徹底ぶり。そこの大学に行かせたかったのは私の母親で、私はそれを阻止する為に高校の授業選択で早々にセンター試験の五教科六科目の芽を潰すという事までして対抗していたというのに。

就職にあたっても母親の「私の老後はどうなるの!」という叫びの元、前にも雑記で書いたけど恩師との人間関係を引きちぎってくれたり、勤め先にやってきて社長と給与交渉しでかしたり無茶苦茶してくれてるんですよね。しかも京都から熊本に引越してきての呉服屋の失敗、母子家庭時代、今の旦那との結婚後~と資産を食い潰す生活をずっと続けてきたのに金銭感覚はバブルの時代のままで、中小企業でも年収一千万円は当たり前、未だに日本はエコノミックアニマルと言われ世界中で札束でビンタしてまわってると思ってらっしゃるという・・・。お前はどれだけ時間が止まってるんだと。私は就職氷河期世代・失われた世代だと言われる年齢なんですけど。

お前のキチガイ行動で先々で人間関係を引っかき回され、壊され続けてきた人間の気持ちにもなれよ、と。でも当人たちには自分がやった行為がもたらした結果の自覚は全く無いんですよね。そこにあるのは自己実現の願望のみで子供や他人の人生をモノとしか見ておらず、感情ある人間の人生であると想像できないからこそキチガイじみた干渉をしてこれたわけで。しかも自分たちの体裁を美しく守り続けるために次から次へと嘘をつく。

父親の設定では、今だに私は父親に小遣いをもらい続けているそうです。未成年の頃ならいざ知らず、成人してからは一度も親から小遣いなぞ貰った事なんぞ無ぇよ!さらには私が仕事で使っている機材についても自分が買ってやったと吹聴してまわっているようですが、親子になってから現在に至るまで、ただの一度足りとも個人的に父親から物を買ってもらったことなんぞありませんけど!一体どこの家庭のどこの誰の話だよ、それ。私の父親は非正規の公務員を続けているわけですが、彼の人間関係の多くは正規の公務員や会社員、羽振りにも当然、差がでますわな。で、私の父親は源泉徴収で己の収入の具体的な数字を見ているにもかかわらず、それら同年代の正規の公務員や会社員と収入が対等だと思い込んでいらっしゃる。収入が少なかろうが、自ら選択した自覚があり、覚悟の上なら劣等感もなく胸を張って生きる事ができるでしょう。でも彼の場合はワケがわかってないからタチが悪い。父親の知り合いに会うたびに「あぁ、今だに小遣いを貰ってるという」というワケのわからん物言いをされる身にもなれよ。なんで貰った事もない金で他人から謗られなきゃならんのだ。


上っ面しか見ることができない人にとっては私の両親は教育に人生を捧げてきたように見えるかもしれません。だけど実態を知っている人からは馬鹿が道楽でやってるとしか思われていないのが現実です。彼らの口から出る言葉は教科書の教育理論そのままで美しく飾られているけど、実際の行動は遠いところにあるわけで、当人たちもその事実に気づいてないんですよね。ぶっちゃけて言うなら私の両親は鳩山や管と同レベルの人間だと思います。冗談抜きに世の中の認識のズレ方や無知、それらを自覚できない上に立っている強固な信念までもそっくり。
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伝承妖怪お題絵:第14回
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ボーロ:大分県北海部郡海邊村に伝わる。村の中央にある椋の木の下の笹薮から、これがポーと出て丈高く立つ。下から見ると消えてしまい、伐ろうとしても切れないという。(瀬川清子『民間伝承』五巻一号「怪異」)

直立・真正面の構図が続いて何ですが、twitterでやっている伝承妖怪お題絵の2月のお題です。顔をボーロの文字にしようというアイデアしか浮かばなかったんじゃよ・・・。
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熊本の妖怪
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国見山の大天狗【クニミヤマノオオテング】:『肥後国誌』によると国見山は大きな岩が転がっていて、山頂に上宮権現が鎮座しているが森も祠もなく、大岩そのものが権現様であり、そこには神の使いである大天狗・小天狗が控えているという。

また、角田豊著『鹿央風土記』には、夕刻になると小天狗が人里に餌を求めて飛んできて、いつまでも遊びほうけている子供を攫っていってしまうとある。夜な夜な宴会騒ぎをしていた彼らだが、明治の終わりに国見山が山火事になった際に殆どが死に絶えてしまったそうだ。

今回の妖怪はこちらのサイトの記述を参考にしています。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~k1058/denset...

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江戸時代の末期まで山鹿市鹿央町の国見山は「霜野山、下の山、下野山」と呼ばれていたそうです。熊本には国見山は10あるそうで、マピオンで「国見山 熊本」と入力しても7つでてきます。国見山多すぎィ!
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熊本の妖怪
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小豆洗【アズキアライ】:阿蘇郡高森町に村山薬師というところがあり、その下に小川が流れていて、その川のほとりに小豆洗が出ると言って土地の人々は恐れている。(丸山学・熊本民俗民族学会『みんぞく』通巻十四号「山の神その他」)
http://www.nichibun.ac.jp/YoukaiCard/220...


一般的に「小豆あらい」といえばこの外見!というほど浸透してると思います。(↓)
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それをそのまま描くのもつまらないし、ぬらりひょん打田さん【http://ameblo.jp/nurariuchida/】がyoutubeで「一般的に妖怪は男として描かれる場合が殆ど。~女、~婆といった女性をさす言葉が名前に入ってると女性として描かれるけど、伝承の中で性別が不明なものまで絵描きさんは男として描いてしまう!」と言っておられたので女性として描くことに。

でも、よくよく考えたら小豆婆という妖怪もいるし、下手すると小豆洗の絵ではなく小豆婆の絵になってしまうので、竹原春泉画『絵本百物語』の「小豆あらい」の背景をそのまま模写して女体化バージョンみたいな仕上げにしてみました。本家の手足の指が二本という特徴や、傍らにある柄杓(杖?)も押さえておかないとパロディとして成立しないんじゃないか・・・と、文面を入力してて思ったんだけどどうしようかな。いつもの如く後から修正するかも。(※2013年1月30日に修正して差し替えました)

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熊本県阿蘇郡高森町高森村山という地名は今もあります。川もあります。薬師(堂?)まではわからなかったけど。
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伝承妖怪お題絵:第13回
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静か餅【シズカモチ】:下野益子辺では夜の丑時に「コツコツコツコツ」と、遠方で餅を搗く様な異音が人によって聞えるか聞えないことがある。その音が近づくのが聞えた人はシヅカモチを搗き込まれたといい、運が向いてくるという。音が遠ざかるのが聞えた人はシヅカモチを搗き出されたといい、運が行ってしまうという。さらにこの音を迎えて聞えた人は箕を後向いて出すと財産が入ってくるといわれる。(平島吾一『芳賀郡郷土研究報』一号「シズカモチの話」)

twitterでやっている伝承妖怪お題絵の1月のお題。搗(つ)き込まれるという表現からして杵と臼がセットなのかなー、という事でそのままのイメージで描きました。音の怪異ということでボケた感じにしています。

何かの自然現象が元となってるのでしょうね。音の表現のみから推測するとキツツキっぽいような気もしますが、基本的に鳥目だろうし・・・。もしかしたら夜行性の種や時間感覚が狂った個体がいたのかも。

それはさておき、音をたてる妖怪のくせに「静か」とはこれいかに。
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熊本の妖怪
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蟹の火【かにのひ】:虚無僧が山間の谷を通っていると青白い火がやってきた。虚無僧は問答の末、蟹だと正体を言い当てて、尺八で打ちすえた。そのため蟹の甲羅にはそのあとが残っている。(濱田隆一『郷土研究』五巻三号「肥後天草島の民譚」)
http://www.nichibun.ac.jp/YoukaiCard/064...

天草地方で蟹というと渡り蟹(ガザミの別名)が有名だそうです。地元ではガネと呼ばれているとか。この蟹かなー、と思ったのですが話の舞台は山間の谷だし、特にへこみや傷にみえる部分があるような甲羅でもないんですよね・・・。話の元となった蟹の種があるとは思うのですが、それが何なのか判りません。


【2013年1月9日21時20分追記】
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twitterで氷厘亭氷泉さんから「カニの種類はどれだったんでしょうねー。ベンケイガニみたいなカニとかですかねぇ?」というコメントをいただき、調べてみたら目と目と間に棒状の溝があったので渡り蟹よりはそれっぽい!ということで修正して差し替えました。(※虚無僧に打ち据えられる直前を想定しているので、上の絵の蟹にはその溝は入れていません。)

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