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AMAKOMA-YA
23日に日本映画専門チャンネルで「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」と「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 2.0」を放送してたので観ましたよ。(「スッキリ!!・クロラ The Sukkiri Crawlers」も録画したものの、これはまだ観ていません。)


「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」は初めは妙な雰囲気の妙な世界観という印象が強いのですが、最後に伏線が絡み合い筋が見えてくると面白い映画でした。キルドレではない大人のパイロットであるティーチャが現実世界のゲームプレイヤーで、死んでも全く同じ外見のモノが補充される存在であるキルドレ達がゲーム内のNPC。そんな環境に違和感を感じたNPC達から見た物語が「スカイ・クロラ」なのかな、と思ったけど、そんな単純なものでもない様子。でも少なくとも、物語を構築する上で発想やイメージの側面にはあったのではないかと思います。


「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 2.0」は1995年に公開された「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」のリニューアル版なのですが、制作意図がサッパリわかりませんでした。冒頭の素子がイマイチな出来のCGで描かれていたり、背景のカットや細かい描写や台詞が追加されてはいるのですが、むしろ蛇足に近い印象。

物語においての最大の変化は、「人形使い」が1995年公開版では「彼」と呼ばれ男の声優が起用されていたのに対し、2.0では「彼女」と呼ばれ主人公である素子と声質が似た女の声優が起用されている事。そしてそれにより、物語の持つニュアンスが変わっています。

2.0における人形使いの声優である榊原良子さんの演技が1995年公開版の声優である家弓家正さんのそれを強く意識していると思われる辺り、1995年公開版ありきの2.0で、「人形使い」の声優の交代による物語の持つニュアンスの変化こそが作り手の見せたかった最大のものなのでしょうが、わざわざ2.0と銘打って公開する程のものでも無いよーな・・・。

1995年に「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」を映画館で観た時には、映像はもちろんの事、観客に対して突き放した部分と当たり前の読解力があるならばテーマを理解するに十分な展開や描写の絶妙なバランスに感嘆したものです。そういった部分も2.0は負けていたように感じました。