熊本の妖怪
鐘ヶ淵の竜【かねがふちのりゅう】:昔、横手一丁目に長さ約30m、幅10mほどの深さ5、6mの淵があり、青々と水をたたえていた。夫の浮気を苦に、その淵に身投げをした女がいた。その女は竜となり、夫への怨みを晴らそうとする。それを知った女の父親は、「お前が怨むのはわかるが、そういう姿ではお前がかわいそうだ。やめてくれ」と諭した。すると竜は「これからは村人へ恩返しをするので、干ばつの時は鐘をここに沈めてください」と言い、淵の底に消えた。その後、干ばつの時にはこの淵に鐘を沈め、雨乞いするようになった。今はこの淵はない。
http://www.kumamoto-waterlife.jp/imgkiji...雨乞い行事自体を「鐘巻(かねまき)」と呼び、旱魃の年、横手村手永と田崎村では女面の蛇身が鐘にまといついたつくり物を出して囃したそうです。権道村からは夥しい仮装の山伏を出して横手の鐘ヶ淵まで練り、田崎村の農夫が蛇の止(とど)めを刺す所作をし、鐘とともに淵に沈めると験(ききめ)があり雨が降った、とも伝えられています。(『肥後国誌』)
『肥後村々雨乞行列彩色画』全一七巻(熊本大学五校記念館蔵)や『鐘巻雨乞全略図』(国立歴史民俗博物館蔵)といった絵も残っています。鐘ヶ淵があった場所には観光用の看板があって絵の一部を見ることができます。
http://www.minpaku.ac.jp/museum/showcase...ついでに述べると、河童たちも鐘ヶ淵に住んでいたそうで、彼らの相撲を見ていた通行人にじゃれ付いて家まで押しかけた挙句、柿渋をかけられて追い返されたという伝説もあるそうです。
鐘ヶ淵の竜【かねがふちのりゅう】:昔、横手一丁目に長さ約30m、幅10mほどの深さ5、6mの淵があり、青々と水をたたえていた。夫の浮気を苦に、その淵に身投げをした女がいた。その女は竜となり、夫への怨みを晴らそうとする。それを知った女の父親は、「お前が怨むのはわかるが、そういう姿ではお前がかわいそうだ。やめてくれ」と諭した。すると竜は「これからは村人へ恩返しをするので、干ばつの時は鐘をここに沈めてください」と言い、淵の底に消えた。その後、干ばつの時にはこの淵に鐘を沈め、雨乞いするようになった。今はこの淵はない。
http://www.kumamoto-waterlife.jp/imgkiji...
雨乞い行事自体を「鐘巻(かねまき)」と呼び、旱魃の年、横手村手永と田崎村では女面の蛇身が鐘にまといついたつくり物を出して囃したそうです。権道村からは夥しい仮装の山伏を出して横手の鐘ヶ淵まで練り、田崎村の農夫が蛇の止(とど)めを刺す所作をし、鐘とともに淵に沈めると験(ききめ)があり雨が降った、とも伝えられています。(『肥後国誌』)
『肥後村々雨乞行列彩色画』全一七巻(熊本大学五校記念館蔵)や『鐘巻雨乞全略図』(国立歴史民俗博物館蔵)といった絵も残っています。鐘ヶ淵があった場所には観光用の看板があって絵の一部を見ることができます。
http://www.minpaku.ac.jp/museum/showcase...
ついでに述べると、河童たちも鐘ヶ淵に住んでいたそうで、彼らの相撲を見ていた通行人にじゃれ付いて家まで押しかけた挙句、柿渋をかけられて追い返されたという伝説もあるそうです。