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熊本の妖怪
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twitterでやっている伝承妖怪お題絵・・・ではありません。番外編。

木心坊(きしんぼう)は、肥後国(現・熊本県)に伝わる妖怪。ツバキの木を材料にしてすりこぎを作ると、ツバキの木が変化して生まれるといわれる。(wikipediaの「古椿の霊」の頁より。)

擂粉木には僧侶の隠語があるので、すり鉢を被せて托鉢僧にしてみました。伝承からは戒めから生まれた妖怪のような印象を受けますよね。一般的に擂粉木に用いられる木の種類は山椒が上質とされて、他に檜も用いられますが、椿は向かないのでしょうかね?家具や食器、木槌に使われるので強度的には問題なさそうなんだけど。単に古椿は化けるという迷信を受けてのものなのかなぁ。

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熊本の妖怪
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twitterでやっている伝承妖怪お題絵・・・ではありません。番外編。

ガラッパ:鹿児島県、宮崎県、熊本県などの南九州に伝わる。河童の一種で、春と秋に山と川を行き来するという。(石川純一郎『河童の世界』など)

一般の河童より手足が長いのが特徴で、座ると膝が頭より高い位置にくる(wikipediaの「ガラッパ」の頁より。)そうなので、それっぽく足を抱えて膝が頭より上にくるように描こうと挑んではみたのですが、どうしてもバランスがとれないのでこういう風になりました。

手足が長いという明確な特徴がある割には人間より背が高いとは言われていないので、伝承をそのまま受け取るならば胴は相当短いのではないでしょうか。でも、その割にはカッパらしく相撲好きなんですよね。相撲にしろ柔道にしろレスリングにしろ、投げ技がある格闘技は足が短く重心が低い人が有利だというのに。それを補えるほどの腕力があるんでしょうね。

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伝承妖怪お題絵:第8回
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ママオッカ:千葉県佐倉市に伝わる。空の唐箕を廻すと出るという恐ろしいもの。「鬼が出る」ともいわれる。(『佐倉市史 民俗』)

twitterでやっている伝承妖怪お題絵の8月のお題。この妖怪って、用も無いのに唐箕(とうみ)で遊ぶ子供に対しての戒めから生まれた妖怪だと思うのです。子供は加減なしにハンドルを高速回転したりして故障の原因となるだろうから。ママオッカという名前は直感的には「ママ、おっかねぇ」からきたんじゃなかろうかと思いましたが、「ママ」って外来語だよな・・・。「マンマ=飯」からきてるのだろうか。「用も無いのに唐箕で遊んでると、そのままおっかねぇ化け物に食われちまうぞ!」みたいな注意の台詞が部分的に残ったという線も。「そのまま」の使い方が無理やりすぎるか・・・。

母親というのは子供の行動パターンを読んでいて、悪戯しようとしても事前に察知して釘をさしてきたりしますよね。なので鬼婆風に。で、子供に対する戒めのパターンというと、「~すると~に食われちまうぞ!」か「~すると~に連れ去られちまうぞ!」だと思うので、前者の食べられてしまいそうな外見を加えました。


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『大佐用』第18号(2013年01月13日)発行
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熊本の妖怪
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twitterでやっている伝承妖怪お題絵・・・ではありません。番外編。

不知火【シラヌイ】:九州有明海、八代海に伝わる。旧暦八月の風の穏やかな新月の夜などに、遠くの海に赤い火が並列して無数に現れるという。龍神が灯す火であると考えられ、これの現れる日は漁を禁じたという。(及川儀右衛門『筑紫野民譚集』など)

不知火というのは蜃気楼の一種で、始めは一つか二つ、「親火(おやび)」と呼ばれる者が出現し、それが左右に分かれて数を増やしていき、最終的には数百から数千もの火が横並びに並ぶそうです。(wikipediaの「不知火」の頁より。)なので忍者漫画の分身の術のような感じに描いてみました。本当はもっと炎を小さく描くべきなのでしょうけど。

普通の炎だと海面に照り返しができるだろうけど、蜃気楼の炎の場合はどうなのでしょうね。また、伝承にある「赤い火」というのは蜃気楼の元となったの船の漁火によるものだろうし、現代だとライトの白っぽい明かりが横に広がっていくのでしょうかね?

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twitterでやっている伝承妖怪お題絵・・・ではありません。番外編。

磯女【イソオンナ】:熊本県天草市での言い伝えでは、船が港に泊まっているとき、夜中に磯女が艫綱を伝って船に忍び込み、船中で眠っている人に髪の毛をかぶせ、その毛で血を吸って死に至らしめるという。そのため船が知らぬ土地で碇泊するときは、艫綱をとらずに錨だけ下ろしておくという風習がある。

外見は、上半身は人間の美女に近いが、下半身は幽霊のようにぼやけている、龍やヘビのようになっている、常人と変わりないなどの説があり、背後から見るとただの岩にしか見えないともいわれる。全身が濡れており、髪は地面に触れるほど長く垂れているともいう。(wikipediaの「磯女」の頁より。)

艫綱(ともづな)とは船尾の方から出して船をつなぎとめる綱。それを登ってくる磯女と、犠牲者に髪の毛をかぶせている場面と、上半身は美人さんらしいのでそのあたりは綺麗に描きたい、その要素を無理やり詰め込んでこんな構図とあいなりました。「艫綱を伝って船に忍び込み」という表現からすると、大きい船を専門に襲いそうなイメージ。下半身は鳥山石燕の濡女を参考にしています。

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油ずまし【アブラズマシ】:熊本県に伝わる。草隅越という峠道を通りかかった孫連れの老婆が「ここにゃ昔、油瓶さげたとん出よらいたちゅぞ」と孫に話したら、「今もー出るーぞー」といって現れたという。(浜田隆一『天草島民俗誌』など)

水木しげる先生の油すましのデザインの印象が強いので、それをアレンジするような感じで。独自解釈として、頭のとっぺんに穴が開いていて油が染み出てて体を触るとぬるぬるすようなイメージを付加しています。

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アマビエ【アマビエ】:江戸時代に肥後国(熊本県)に現れたと伝えられている。弘化三年(1846年)の4月の中旬頃。毎晩のように海中に光る物体が出現していたため、ある夜に町の役人が海へ赴いたところ、このアマビエが現れていた。その姿は人魚に似ているが、口はくちばし状で、首から下は鱗に覆われていた。役人に対して自らを「海中に住むアマビエである」と名乗り、「この先6年間は豊作が続くが、もし疫病が流行することがあれば、私の姿を描いた絵を人々に早々に見せよ」と予言めいたことを告げ、海の中へと帰って行った。この話は当時の瓦版で人々に伝わり、アマビエの姿も瓦版に描かれて人々に伝えられた。(wikipediaの「アマビエ」の頁より。)

今度は割りと瓦版の絵に忠実に。

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