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2014年11月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

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伝承妖怪お題絵:第32回
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ビシャガツク:福井県坂井郡に伝わる。冬のみぞれが降る夜道を歩いていると、後ろからビシャビシャという足音が聞こえてくるという。これを「ビシャがつく(ビシャが憑く?)」と呼んでいた。(柳田國男『妖怪談義』など)

twitterでやっている伝承妖怪お題絵の8月のお題。なんか前に似たような絵を描いたことがあるような?と、思ったら「静か餅」とあまりかわらなかった・・・。
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伝承妖怪お題絵:第31回
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クサビラ:奈良県吉野郡上北山村に伝わる。麦藁帽を被った子供のような姿で、重さは七、八貫ほどもあるという。楢の木の根返しの所などに現れ、夜は青い光を放って驚かすが、恐ろしいものではなく、声も出さないという。(高橋文太郎『山と人と生活』)

twitterでやっている伝承妖怪お題絵の7月のお題。あれ?七、八貫って30kgくらいだから、そんなに大きくないんじゃ・・・と思って調べてみたら現代の日本の9歳児(男女とも)の平均体重が30kgらしいですね。

【クサビラ神】
http://www.iw.vrtc.net/~masa/kusabira.ht...

2014年10月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

2014年9月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

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熊本の妖怪
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 侍村の肥前陣は、天正十五年四月、豊臣秀吉の島津征討に呼応して出征した肥前(佐賀藩)の軍勢が陣を構えたところで、その名があるが、黒べこはそこを塒にしていた。
 黒べコは夜になると、黒褌をした裸の大男になって現われ、道行く人たちを驚かすのが得意で、“肥前陣の黒べコ“と言って恐れられていたが、別に悪さをすることはなかったという。
 ところが、水俣の町もだんだんと開け、山の麓も伐採され、チッソの工場も拡がってきて、餌場になっていたところも次第になくなり、また空気も悪くなって暮らしにくくなったからか、暮らし馴れた肥前陣を離れることにした黒ベコは、ある日人間に化け、どこかの船頭さんを騙して長島(鹿児島)に渡してもらったそうな。ところが、この船が長島の海岸に着くなり、その客人は船賃を船頭に払うと船から飛び降り、さっさと山の中に消えて行ったので、不思議に思った船頭がもらった船賃をよく見ると、それは全部木の葉じゃったという話である。

 
水俣市史「民族・人物編」より
http://www.city.minamata.lg.jp/960.html
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浅間山噴火の擬人化
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長野県長野市・長野電波技術研究所附属図書館・広報担当サマンサ日記さんがtwitterにアップしていた浅間山噴火の擬人化(擬獣化?擬妖化?)をなんとなく描いてみたり。昔の怪獣映画や特撮番組に似たようなのがいそう・・・。

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長野電波技術研究所 附属図書館
http://www.i-apple.jp/lib/
http://www.dlmarket.jp/manufacture/index...

2014年8月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

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熊本の妖怪
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 二の坂の道筋ん山に「おまん」ちゅうこっけ狸が棲んどったげな。人間ば騙くらかすこた朝めし前、また歌が上手で人ばからこうては一人で?いや一匹で面白がっとった。噂ば聞いた人びとは、朝夕薄暗いうちゃみんな怖がって、こん峠ば越ゆるもんなおらんじゃった。
 ある日のこと、村の庄屋どんが、まだ明けきらん薄暗か中ば愛馬に打ちまだがり、気に入りのお供えば一人従えて狩に行く途中、今日の獲物ばあれこれ想像しながる二の坂ば登っとらしたげなたい。
 明けん明星が姿ば消すころ、坂ん途中の「下駄取り坂」ちゅうて、雨上がりにゃ下駄履いて通ればおっ取られるごつ粘り気ん強か赤粘土の坂道ばようよう登りきったとき、白々明けかけた朝露の中ば、庄屋どん方の下女がゼーゼー、ゼーゼー息ば切らしながる後ろから追いかけてきて、「旦那さん、旦那さん、奥さんが子供ん生まるっち騒動しとらすで、狩りは止めて早う帰って下はりまっせ」「なんてやッ、奥がお産を?……」突然のこつで庄屋どんな一瞬めんくらわしたが……、はて、今ごろ奥が子供ば産むはずはなか……こらおかしかぞ?ハハァ、こやつは「おまん狸」の仕業じゃな」瞬時に気付いたばってん、さすがは庄屋どんたい、顔には出さずいきなり馬ん上から腰の大刀を抜く手も見せずに下女を目がけて切り払った。哀れにも「おまん」狸の首はころりと落ちて泣き別れ。
 それからは、二の坂にゃ人間ば騙す狸は出らんごつなって、村人は安心して夜道でんこん坂ば越ゆるごてなったちゅう話たい。


水俣市史「民族・人物編」より
http://www.city.minamata.lg.jp/976.html